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ロードバイク(BASSOのLOTO)、クロスバイク(プレスポ)乗りのブログ
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前の「幅寄せされた」という記事は思ったより反響をいただいたので驚きました。
僕的には「読んでる人を不快にさせたら申し訳ないなぁ」と思いつつ書いたので
応援してもらえるようなコメントをいただけたのが嬉しかったし元気になりました。
ありがとうございます。

あれから数日が経ち、
「もう一度、まったく同じ事がおこったらどうするか」
というシミュレーションをしていたところ、

「フラフラしてましたか。すいませーん、以後気をつけます。
 もう少し距離をとって追い抜いてくれると嬉しいです!」

という対処をしようという結論が出ました。

口論になって1時間近くとられるなら、
頭下げて1時間サイクリング楽しんだほうが良い
し、
もめたら殴られたり刺されたり はねられたりする事もあるらしいので
自分はまだ運の良いほうだったかも、と考える事ができた。

あの時、その判断ができなかったのは
「ぶつけようとしてきた人に なぜ頭を下げないといけないのか」
という感情です。全身に血が駆け巡るような、瞬間的、爆発的な怒りがそれをさえぎった。

しかし社会に出ると 落ち度がなくても頭を下げないといけない場面っていうのは
たくさんあるし、仕事関係や上下関係がなくても下手に出て
トラブルを回避できる大人でありたい。
かっこ悪い姿かもしれないが、勝ち負けで言えば
それこそが本当の勝ちになるんじゃないだろうか。

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楽しい話でもないので書くか迷ったのですが、幅寄せは自転車乗りにとっての大きな問題だし
自身の反省と、こういう事が起きたときの警察対応はどんなものか、
また、今後はどうすべきたったかをまとめてみたいと思います。

何が起きたか

片側2車線の道路を走っていると車がスレスレで追い抜いていった。
1センチないくらいのギリギリで小指を伸ばせば触れるくらいで「うお!」と声が出た。
そのまま走り去ったが、300メートルほど進むと信号は赤。

先ほどの危ない車が止まっていてたが、車から降りて仁王立ちしている。
40代で茶髪の男性。外で働く仕事をやってます的な見た目。
肩で風を切りながらコチラにやってくる。「おい、コラ!」

ここでの僕の認識は「悪意をもって幅寄せしてきて、なぜか切れてるオッサン」
頭の中で警報が鳴り響いていた。
瞬間的に「いきなりぶん殴られて蹴り倒されて逃走」という最悪の想定が浮かび、
まずは証拠を取ろうとカメラをとりナンバーを撮影した。
逃げようとも思ったが前は赤信号でオッサンが来てて、
後ろからは車は来てるし4車線道路なので反対車線に回って、ということも危険で出来なかった。

口論が始まるも水掛け論が続く

おっさん「オイ、なんか文句あんのか!」
という第一コンタクトに成功、いきなり殴られるのは回避した。

そして向こうは
・自転車がフラフラ走っていた
・何を考えているのか
・左の端っこを走っとけ

という事を主張してきた。

僕は
・フラフラ走っていない。
・こっちは命がかかっているし、流れの邪魔にならないよう出来るだけ左を走っている。
・あなたの前後に4台の車に抜かされたが、どれも安全な距離をとってくれたし危なくなかった


・・・と反論したかったのだが、こちらが話し出して3秒くらいで
「ああ!?」「だからお前がフラフラしとったんやろ」となり話を聞いてくれない。

ひたすら「フラフラしていた、お前が悪い」 → フラフラしていない、というのも→「いやお前が悪い」
という押し問答が続く。相手はかなりの興奮状態で、顔と顔の距離は30センチほどだろうか。

ここで3~5分くらい。
僕が「わかった、こちらがフラフラしていたとしましょう。でもそちらは安全な距離をもって追い抜いてくれてないですよ」
・・・と言いたかったのだが、やはり5秒くらいで「ああ?」「だからお前が悪いやん、フラフラすんなよ」
を繰り返す。 幅寄せしたかどうかの回答は最後まで獲られなかった。

「そっちの意見は分かりました、だからコチラの話を聞いてください」
おう!
「ですから安全な距離をもって」
お前が悪いやんお前が悪いやん、道の真ん中はしっていいんか?

向こうは僕が危険な運転をしてきた、という認識であるようだ。
もしかしてオッサンは車道の左端にある白線より左を走れっていってんのかな。
とにかくお前が交通ルールを守っていないと繰り返す。

ちなみにこの間、オッサンの車は交差点の信号前で止まったままである。
(口論しているのは歩道)
時折、後ろからくる車のクラクションが聞こえる。
「車、邪魔になっていますが動かさなくて良いんですか」
「別にええねん」
大きな矛盾を感じる。

同じような口論は続き、無意味を感じ出したので
「もう謝って去ろうかな」という気持ち1割、
「ここまで危ない幅寄せは初めて」という怒りが5割
「こういう場面でとことん戦ったことないけど、最後までいくとどうなるんだろう」という好奇心3割、
「どうとでもなれ」というのが1割。

そんな中、向こうが110番をして警察を呼びだした。
そして警察の到着を待つことになる。
その間にオッサンは車を動かすが、後部座席に子供が乗っていた。
色んな意味でこけそうになった。

パトカー3台がやってきた


通報から5分ほどで到着。サイレンはまったく聞こえなかったのに早い。
パトカー3台も来てビックリした。制服を着た警官4名、私服の警官2名。
見たところ私服の方が偉い人という感じで50代の方だった。

警察官「交通トラブルね。当たったとか、殴られたとかは無い?」

僕「ないです」

警察官「接触なしで」と確認し合っていた。

オッサンと僕の距離をとり、互いから事情を聞き始める。

その後、何が起きたかを話し、こちらの住所氏名、電話番号、職業、勤務先をメモ取っている。
生年月日、年齢、今日はどこまでいくつもりなのか、という質問もあった。そして
「確認のため」ということで住所氏名を証明できるものを見せてといわれたので免許証を提示。

こちらには制服の警察官1名、向こうに5名。
向こうが通報者であることと、ずっと興奮しているためだろう。

警察の対応は優しく、話を聞こうという姿勢がよく見えた。
向こうで話を聞いていた一番偉いであろう私服の警官が来て
「こんな天気の良い最高のサイクリング日和なんだから、気持ちよくやりましょうよ」
「相手も悪いかもしれないけど、あなたもこれから気をつけて運転する、それでいいね」

とニッコリしながら話す。心に響くことを言う。さすが経験を積んでる警官だ。

僕自身、相手をどうこうしようというつもりはないし、
今後 幅寄せしなかったら いくらでも謝ったるわという気持ちだった。

僕「そうですね」
警官「でもね、写真撮っちゃダメだよー、消してくれるね」
僕「オッケーです。相手の前で消しますか、今消しますか」
警官 「じゃ今けしてくれるかな、おい、確認しといて」と制服の警官に伝える。
確認してもらいつつ画像を削除。

ここまでの流れを見て分かるように、警察は誰かを処罰するつもりはなく、
和解させて安全に走行を再開させたい意図が見え、交渉人のようにふるまう。
なので道交法や法律についても警察からの指摘はなかった。
僕からの事情聴取の時には
「あなたが自転車ね、歩道と車道、どっち走ってたの?」と聞いてきたくらいだ。

警官「最後に、『反省して気をつけて走行します』って相手に言える?」

僕 「言えます。そうやってお互いを仲直りさせるまでがお仕事ですか」

警官 「そうだよ。」

僕 「じゃー揉めまくってる現場だとなかなか帰れないですね。最長どれくらいかかりました?」

警官 「3時間とか、結構あるよー」

僕 「あと、こちらは幅寄せされたという認識なんですが、
   そういう証言だけだと交通違反の処分ってできないもんですか」

警官「できないねー お巡りさんが現認しないと難しい。目撃者いたら別だけど」

僕 「なるほど」
   
いまだに向こうの興奮は収まらず「子どもに示しがつかんねん!」と言う声が聞こえてくる。
どうも僕を処罰したいようだ。こちらは話がすんでいるので向こうの落ち着き待ちになった。

しかし落ち着くことはなく、
警官が「もう行っていいよ。気をつけてね」
ということでサヨナラ。警察到着から20分くらい。
相手は 警察と口論になっているようで まだ解放されるそぶりはなかった。
トータルで45分くらいかかった。

どうすべきだったか

今回の教訓
・揉めても意味がなく時間の無駄になる
相手をねじ伏せても、道が安全になることはなく交通事情は変わらない。
相手をするだけ お互いが損をするだけになってしまうので
ぐっとこらえるのが残念ながら最善。

また交通トラブルによる口論から暴行に発展するケースが非常に多いと警官も言っていた。
だからこれだけ早く到着したんだと思う。
一人だけ際立って眼光の鋭い警官がいたが、おそらく交通課ではなく刑事部の人なのだろう。

それにあれほどの敵意むき出しの目、威圧行為されると、
今でも思い出してストレスになるので精神的にもよくない。

できるだけ車の少ない道を走る
法律を熟知して守っていても後ろから突っ込んでこられたらどうしようもないのでリスクを減らす。

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今回の件で得たものは「なにも得るものが無かった」という事。
金持ち喧嘩せずとはよく言ったものだ。

奈良で、それほど交通量の少ないところでこんなことになるんだから
交通量の多い都市部に住んでる方達は本当に大変なんだなと思った。

あんだけ「フラフラしてる」って言われ続けたら そうかもしれん、と少し思ったりもしたので
(3年以上乗っていて初めて言われたが)
今一度、自分の走り方をチェックしてみたいと思う。 カメラつけて走ってみるか。